マンションの売却をしようとしている人は、なるべく高く売りたいと考える人が多いです。
最近の中古市場も高止まりしています。
理由としては、新築のマンションの値段がかなり高くなっているからです。
ですが、油断していると安く売ってしまっているかもしれません。
まずマンションの売却をしようとする人は、そんなに多くいません。
さらに言えば、一生で何回もマンションの売却を経験する人は数多くありません。
要するに初心者として、マンションを売却しなければならないということです。
今回は、マンションの売却でなるべく高く売るための方法とマンションの売却をする際にどのような流れで進めていくのかを解説していきます。
事前に売却の知識をつけて少しでも高く分譲マンションを売れるようにしていきましょう。
マンションを売る流れは?
マンションを売却しようとした場合に何から手をつけたら良いのか悩みます。
そこで、売却してから最後までを簡単なステップとして解説していきます。
マンション売却の7ステップ
事前準備 | ステップ1 | 情報収集 |
ステップ2 | 査定+不動産会社探し | |
ステップ3 | 媒介契約 | |
売り出し | ステップ4 | 売却活動 |
売却済み | ステップ5 | 契約 |
ステップ6 | 決済・引き渡し | |
ステップ7 | 確定申告 |
マンションの売却は大枠で3つの工程に別れます。
事前準備、売り出し、売却済みの3つです。
この中で重要視したい箇所は、情報収集と不動産会社の選定です。
事前準備で自分でも大体の相場観を調べて、
信頼できる不動産会社を見つけて任せつことが
分譲マンションを高値で売却するために最も必要な工程になってきます。
信頼できる不動産会社が見つかれば、あとは不動産会社のサポートで
特に問題なく進めることができます。
これが、どうしようもない不動産会社に任せると全てがグダグダで、
分譲マンションもなかなか売れないし、
売れても結果的に安く売却してしまったという悲惨な状況になりかねません。
少し時間がかかっても、事前準備はしっかり行っていきましょう。
分譲マンションを売るまでに必要な時間
マンションの売却はすぐにできないことが多いです。
すぐに売却できることもありますが、
それは不動産業者に買い取って貰うケースで基本的には相場よりも安くなります。
高く売却するならば、相手は個人に対しての売却になります。
その場合には、売却して手元にお金が入るまで早くても3〜4ヶ月ほどかかってきます。
ステップ | 工程 | 日数 |
事前準備 | 情報収集 | 数日 |
査定・不動産会社選び | 1〜4週間 | |
不動産会社決定 | ||
売り出し後 | 売却活動 | 通常1〜2ヶ月 |
売却後 | 売買契約 | 売却先が決まってから2〜3週間 |
マンションの引き渡し |
上記のスケジュールはあくまで目安となります。
人気のある物件であったり、割安な物件の場合には、1ヶ月も待たなくても売れてしまうこともあります。
立地や築年数などの条件によっても売却までの日数は大きく変わってきます。
相手があってのことなので、日数が前後することは覚悟しておきましょう。
事前準備「情報取集をする」
マンションの売却をする前には、事前準備が大切です。
不動産会社を最初から頼りにするのも良いですが、
不動産会社にもいろいろな種類の方がいますので、まずは、自分である程度は情報収集することがおすすめです。
マンション売却には、売主として準備しておく資料や、相場などを簡単に調べておくことでその後の売却活動がスムーズにいくことがあります。
まずは事前に用意しておく資料を紹介します。
番号 | 書類 | 理由 |
1 | 権利証・登記識別情報通知書 | 土地の引き渡し時に必要 |
2 | 部屋の間取り図 | 買主に情報提供 |
3 | 固定資産税納税通知書 | 固定資産税の負担把握 |
4 | 実印・印鑑証明 | 引き渡しの際に必要 |
5 | 免許証などの身分証明 | 売買契約時・引き渡し時に必要 |
6 | 建築確認済証・検査済証 | 買主がローンを組む際に必要 |
8 | 利用規約 | マンション規約の把握 |
書類が揃っていることが確認できたら次は、相場を調べて見ましょう。
不動産会社に査定を依頼すれば、売却金額を教えてくれますが、
その査定金額が妥当かどうか大枠で知っておく必要があります。
もしかしたら、その査定金額が相場よりも安かったり、高過ぎたりした場合には不都合が起こります。
安かったりした場合には、単純に損をしますし、高すぎる場合には売れ残ってしまう可能性が高いです。
著者が顧客から聞いた話では、某大手の不動産会社は高い査定金額を出して、専任の媒介契約を結び、結果的に売れずに大きく値段を下げて売るしかなく損をした人もいます。
なので、正当な金額から大きく逸れないように自分でも金額を調べておくのが良いでしょう。
調べられる方法は2種類あります。
土地総合システムとレインズ・マーケット・インフォメーションです。
土地総合システム
土地総合システムとは、国土交通省が今までの不動産取引実績にデータを公開しているサイトです。
検索する方法は、
- 不動産取引価格情報検索
- 取引時期
- 種類で中古マンションをクリック
- 地域を指定
すると下記の情報ページになります。
ただし、あくまでもアンケート結果なので、実際の取引事例とは異なる場合があります。
大きく金額が違うデータがあった場合には、参考にしない方が良いでしょう。
レインズ・マーケット・インフォメーション
レインズは不動産会社が一番使っている検索サイトです。
本来は、不動産会社しか見れませんが、個人にも一部を公開しています。
実際に売却できた情報を更新しているので、参考にしておくべきでしょう。
また、自分が不動産会社に依頼した物件も見ることができます。
レインズ・マーケット・インフォメーションはこちらのリンクから
このサイトでは、詳細の条件検索ができます。
実際の売却金額がみれるので、駅や駅距離、売買契約時期で自分にあった条件検索ができます。
査定・不動産会社探し
書類や相場感を知ることができたら、不動産会社の査定を受けて、不動産会社を探していきましょう。
不動産会社に声をかける際には、なるべく多くの不動産会社に査定を依頼することをお勧めします。
理由としては、1社だけに声をかけた際に、高く売る機会を逃す可能性があります。
不動産会社の査定もそれぞれで、査定金額では数百万円から数千万円違ってくることもあります。
査定なので実際に売却できる金額とは違う可能性がありますが、
不動産会社は買主の顧客情報を持っています。
なので、高くてもあなたのマンションを買いたいと考えている買主の情報を持っている可能性があります。
オススメの査定方法
査定をする際に、個別に不動産会社に連絡していては、かなりの時間が必要になってきます。
その際に、大変役に立つのは、一括査定のサイトです。
一つの入力で複数のサイトに査定依頼することができますので、その中で自分に合う不動産会社を見つけることができます。
媒介契約
前述もしましたが、不動産会社を選ぶときには媒介契約書を締結します。
媒介契約とは、不動産会社にマンションを売るのを手伝ってもらう委託契約と報酬について記載された委託契約書になります。
ここでオススメなのは、複数の不動産会社に依頼ができる一般媒介契約書になります。
媒介契約書には、3種類あり一般媒介、専任媒介、専任専属媒介の順で右に行くほど売主への縛りが厳しくなります。
複数の不動産会社と媒介契約を結ぶことでお互いが競争しあうので、
より高い買主を探してきてくれます。
複数いる不動産会社をより、絞って依頼する場合に選ぶポイントとしては、
質問に対して的確に答えてくれるか、売買の経験がどのくらいあるのか、近隣の売却実績にどれほど詳しいか、地域のことにどれだけ詳しいかで比較するのが良いでしょう。
特にマンションなどですと、地域のことや近隣の売買に詳しくなければ、いい買主を見つけることや的確なアドバイスを貰える可能性も少ないでしょう。
あなたがマンションを買うならこの人がいいなと思った人に売却も任せるのが良いでしょう。
売却活動
不動産会社を選んだら、やっと売却活動の開始です。
それぞれの不動産会社と売り出し金額を定めて、インターネットやそれぞれの不動産会社が抱えている顧客へ直接売却活動をします。
買い希望のお客さんがある程度出てきた段階で、マンションの内見が始まります。
内見(内覧ともいいます)は、買主が部屋やマンションの共用部分を見て、その時の印象が購入意欲にダイレクトに反映されるので、
部屋をよりよく見せるための工夫が必要になってきます。
大前提として、汚れや、部屋が散らかっている状態はダメです。
部屋の掃除はもちろんのこと、置いておく小物などにも気を遣いましょう。
注意しておくべきポイントは、玄関、リビング、水回り、バルコニーなどがあります。
玄関は、第一印象で部屋の印象を決めるポイントとなります。
目に付きにくい箇所もよく掃除し、物を置くスペースなどは整理整頓しておきましょう。
次に、案内するのはリビングです。
リビングは生活の中で一番くつろげるスペースとなるので、家具が多く部屋が狭く見える場合には、家具を捨てるか、収納するかで部屋をなるべく広く見せましょう。
ここでも整理整頓は大切です。
リビングを見終わったら、キッチン、お風呂、トイレの水回りになります。
水垢やカビなどは、必ず落としておきましょう。
キッチンも食器などはキレイに並べ、油汚れも掃除しておきましょう。
トイレは臭いなどにも気をつけ、芳香剤などを置いておきましょう。
あまり特殊な匂いではなく、可もなく不可もなしな匂いが良いでしょう。
最後に確認するのがバルコニーになります。
最後に見た箇所が汚ければ、今までの印象がよくても評価は下がったまま、買い希望の人が帰ることになります。
後で、買い希望の人が思い出すのは、最後に汚かったバルコニーだとすると、
購入する意欲は無くなってしまいます。
新築のようにキレイにするのは、無理ですができる限りキレイにすることは、
高くマンションを売ることにつながりますので、注意深く確認するようにしましょう。
売却金額
売却金額を不動産会社と決める際には、相場から高すぎる値段をつけるのは禁物です。
なるべく高く売りたいという気持ちはわかりますが、あまりにも高すぎれば問い合わせ事態が来なくなります。
逆にちょうど適正な値段をつけるのもあまりよくはないです。
理由としては、買い希望の人から指値が入るからです。
指値とは、いわゆる値引きです。
2550万円で売り出していれば、端数の50万円を引いて欲しいなどの要望が出てきます。
適正な金額で出していれば、値引きは一切受け付けないという状態となり、少し高い金額で売り出していれば、売却できたのにその機会を逃してしまいます。
また、悩み所が住宅ローンの残債です。
あなたが購入当初に頭金なしで購入していれば、ローン残高も比較的多く残っています。
なので、売却希望金額がローンの残債に引っ張られることがあります。
例えるなら、相場が3000万円なのに対し、ローン残高が3500万円ある場合には、
心情的には3500万円プラス仲介手数料で売り出しにかけたいと考えます。
しかし、相場から500万円以上もかけ離れた物件を買う人がいるでしょうか。
どうしてもその物件でなければダメな人以外は買わないでしょう。
この場合、500万円のローンは一括で返すか、別のローンに組み替えて返していくことも視野に入れた方が良いでしょう。
ただし、相場以上では売れないと言い切るにはまだ早いです。
そのために、複数の不動産会社と話をするのです。
不動産会社が抱えている顧客には、あなたの物件であれば、相場より高くても購入したいと考えている人もいるかもしれません。
なので、まずは複数の不動産会社と話をして売り出し価格を設定するのが良いでしょう。
途中で値段を下げるのは良いですが、値段を途中で上げるのは、あまりよくないのでしっかりと見定めて設定しましょう。
売買契約
買い希望の人と金額と条件の折り合いが付いたら、次に売買契約です。
書類は不動産会社が作成してくれますが、身分証明書や印鑑、印紙代などが必要になってきます。
また、条件の中には契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)な度があります。
他にもホームインスペクションをさせて欲しいなどの要望もあるでしょう。
契約してすぐにマンションの引き渡しということもありますが、個人の人が買主の場合には、融資の期間で1ヶ月から2ヶ月間引き渡しが先になるケースが一般的です。
また、契約条件の中に、融資不調の場合には、白紙解除などが盛り込まれていることがあるので、手付金は使わずに残しておきましょう。
決済・引き渡し
ついにマンションの引き渡しです。
ほとんどのケースは銀行で行われます。
買主から銀行口座に振り込まれます。
銀行に振り込まれたのを確認して、司法書士に権利証を渡して、振り込まれたことを伝えて所有権が変わります。
もちろん、鍵の引き渡しも行います。
確定申告
マンションの引き渡しが終わったら、その年の翌年には確定申告をしなければいけません。
不動産の売却で利益が出た場合には、譲渡税を納める必要があります。
逆に、売却で損失が出た場合には、損失を繰り越せる制度があるので、確定申告したほうが良いでしょう。
マイホームを売却して損が出た場合には、こちらの記事を参考にしてください。
また、利益が出た場合には、ふるさと納税をするのがオススメです。
ふるさと納税は、不動産の売却益でもすることができるので、大きく利益がでた際には、活用して見ましょう。
不動産売却でのふるさと納税の調べ方はこちらで紹介しています。
マンションを売却した場合の譲渡税の計算はこちらの記事を参考にしてください。
分譲マンションを売るときのポイント
分譲マンションを売却するときには気をつけなければいけないポイントがあります。
まずは、ローン残債です。
売却しようにも残っているローンが高額すぎる場合には、マンションの売却が難しくなる可能性があります。
売却したお金で、返済と不動産会社や他の諸経費が賄えれば良いですが、売却金額がそれらを下回る場合には、手出しで返済が必要になります。
場合によっては、銀行が売却することを許可しないこともあります。
銀行は、あなたのマンションに抵当権という権利をつけています。
この抵当権が抹消されなければ、次の買い手に所有権を移すことができません。
厳密にいれば、できるのですが抵当権が残ったままの物件を買い取る人はまずいません。
なので、マンションの売却をしようとするときには、借りているお金を把握して、売却しても大丈夫かの確認が必要です。
売り出し金額を決めるときにもローンの返済額を最低限超える金額にしたほうが良いでしょう。
せっかくマンションを売却しても手元に何も残らない、むしろマイナスなんてことがないようにしましょう。
どうしても売却したい場合には、銀行と相談して別口の新しいローンを組めるのかを検討してみましょう。
例えば、別の新しい家を購入する場合には、そちらの方で余力があれば、ローンをくっつけることができることもあります。
売り出し価格を変えない
マンションを一度売りに出したら、金額はあまり変えない方が良いです。
理由としては、あまりすぐに値段を下げた場合には、
また下げるのでは?
人気がないのでは?
何か問題があるの?
と、買い希望の人に不安を与えることがあります。
売り出し後2ヶ月くらいで買い希望の人が来ないと、値段を下げる提案を受けますが、
他にもできることは無いのかと確認することが大事です。
不動産会社に丸投げにせずに、自分で何が問題なのか確認して見ましょう。
・広告が十分に行われているのか?
ネットやチラシなどのポスティングはされているのか。
・内見は問題なのか。
前述していますが、部屋の中は、整理整頓、掃除がされているのか。
・他の競合しているマンションの売れ行きや値段はどうなのか
ネットで近隣の周辺マンションの売れ行きや値段はいくらなのか確認して見ましょう。
自分のマンションと比べて、あまり金額に差がない場合には、金額以外のところで問題があります。
売り出し価格を下げるタイミングは?
マンションの売り出し価格を下げるかの判断はいつが良いのでしょうか。
近年中古マンションの値段は高くなっています。
ですが、物件ごとにもちろん状況は違ってきます。
人気がある学区、利便性などでマンション価格は大きく変わってきます。
また、築年数でも下落率は違います。
大規模修繕を控えたマンションは、見た目も悪く、今後修繕費用の積み上げが懸念されます。
例えば、築年数が5年、10年、15年と5年刻みで買い希望の人は検索をかけますので、
その節目の年数間際の場合には、早急に値段を下げて良いでしょう。
他にも、すでに新居を購入してダブルローンになっている人は返済額を見て値段を下げるのも良いでしょう。
このように何かしらの理由があって売り出し価格を下げるのは良いですが、
闇雲に値段を下げるのはお勧めではありません。
不動産会社を複数依頼しているのであれば、それぞれの意見を聞いて総合的に判断するのも良いでしょう。
仲介手数料という高額な報酬を渡すので、きっちり働いてもらいましょう。
一括見積もりは下記のサイトがお勧めです。ご活用ください。
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