一人暮らしを初めようと考えた時の不安の一つに、借りる時にお金がどれだけ掛かるのかがあります。
もちろん、借りる部屋や揃える家具家電によって、初期費用は大きく変わりますが平均したらどのくらいのお金が必要なのか?
今回は、一人暮らしを始めるのに必要な資金を項目ごとに解説していきます。
部屋を借りるのに必要なお金や家具家電を揃えるお金などを一つずつ説明していきます。
ただでさえ不安な初めての一人暮らしの不安払拭のためにお役立てください。
一人暮らしの初期費用は平均50万円必要?

始めての一人暮らしを考えると、ドキドキとワクワクが止まりません。
しかし、いざ一人暮らしの見積もりを取るとそのドキドキもワクワクも、急降下して静まり返ってしまいます。
初期費用が平均で50万円。
なぜこんなに必要なのでしょうか?
必要な費用は、大きく分けて3種類あります。
1 部屋を借りる初期費用
2 引越し費用
3 生活用品の代金
の3種類に分けれれます。
この3種類の費用をしっかりと把握することで、初期費用を安くすることができるかもしれません。
詳しく説明していきます。
部屋を借りる初期費用とは何があるのか?

部屋を借りる際には、初期費用が一部の例外を除いて必要になってきます。
初期費用では、敷金、礼金、仲介手数料、保証会社手数料、前家賃、火災保険などの費用が発生します。
敷金、礼金は物件によって、1ヶ月分~3ヶ月分を支払う必要があります。
物件や管理会社で全く異なる請求で、敷金礼金を必要としていない物件もあるため、目安としてお伝えしていきます。
一人暮らしの敷金
一人暮らしの部屋の敷金は、1~2ヶ月分の家賃の金額が必要となるケースが多いです。
敷金とは、入居者が家賃滞納時に補填するための預かり金のことになります。
以前は、部屋の修繕に対する補填金としての効果もありましたが、2020年の民法改正により、敷金は入居者に変換する義務が生じています。
なので、修繕費用の立て替えとして、敷金を大家が没収することはできなくなっています。
敷金については、トラブルになるケースも非常に増えていますが、入居する時には問題にはなりません。
退去する時に、敷金の取り扱いについては把握しておきましょう。
敷金については、下記の記事で詳しく解説しています。参考にしてください。
一人暮らしの礼金とは
一人暮らしの礼金も家賃の1~2ヵ月分が多いです。
敷金礼金合わせて、3ヶ月分としている部屋が多いでしょう。
つまり、初期費用で既に家賃の3ヶ月分はここまでで用意する必要があります。
礼金とは、大家に対して謝礼金になります。敷金と違い戻ってこないお金になりますので、一般的には敷金2ヶ月、礼金1ヶ月の組み合わせか、敷金1ヶ月、礼金1ヶ月、もしくは礼金なしのケースが多いです。
また、この敷金礼金は東日本での呼び方になり、大阪付近以西から名称が変わります。
・敷金は保証金
・礼金は敷引き・償却金
と呼ばれており、大阪付近以西の方が多く敷金礼金をとっている風潮があります。
例えば、5万円の家賃の部屋を借りる際に、保証金5ヶ月(内敷引き1.5ヶ月)の部屋の場合には、入居時の敷金礼金の合計は25万円、敷金が17.5万円、礼金が7.5万円になります。
一人暮らしの仲介手数料とは

一人暮らしの仲介手数料とは、部屋の紹介や契約の手続きをしてくれた不動産会社に支払う成功報酬になります。
部屋ごとに仲介手数料は変わりますが、上限は家賃の1ヶ月分+消費税になります。
人気によっては、仲介手数料の値引きを初めから記載している物件もあります。
0.5ヶ月や仲介手数料なしの物件も珍しくないでしょう。
元から仲介手数料をとっていない不動産会社もあります。
ここでの注意点は、原則仲介手数料は、0.5ヶ月分+税にんまるということです。
国土交通省が定めている仲介手数料は0.5ヶ月分+税ですが、多くの不動産会社は1ヶ月分とっています。
これは、入居者の了承が取れた場合には家賃の1ヶ月分+税の上限まで仲介手数料をとっていいと言われているからです。
ですが、初めての一人暮らしでそんなことを言われても、という人もいるでしょう。
家賃の半月分は、結構な金額です。
それが少なくなるのであれば、値引きに挑戦してもいいかもしれません。
一人暮らしの前家賃とは
部屋を借りる際には、通常翌月分の家賃を当月に支払う仕組みになっています。
1ヵ月前に支払う家賃だから、前家賃と呼ばれます。
契約して入居日が決まった際には、入居日から月末までの日割家賃と、翌月分の家賃を支払う必要があります。
一人暮らしの保証会社手数料
保証会社の手数料とは、以前は連帯保証人で親などを立てることが多かったですが、最近では保証会社を通して入居するケースが増えています。
家賃の滞納をした場合には、大家は保証会社から家賃の回収を行い、保証会社が大家に代わり入居者から家賃の督促をすることになります。
大家としては、連帯保証人から家賃請求するよりも簡単に滞納家賃が回収できるため、使われるケースが増えています。
保証会社の費用は、家賃の0.5~1ヶ月が相場になります。
場合によっては、更新料も請求されることがあるので、注意が必要です。
一人暮らしの火災保険料
部屋を借りる時には必ず、火災保険に加入する必要があります。
火災保険は、部屋で火災が起きた場合や偶然の事故に対する補償を行ってくれる保険になります。
火災が起きた場合には、部屋の原状回復をする必要がありますが、火災保険に入っていれば保険金で賄うことができます。
火災保険の費用は、年間で5,000円から1万円程度になります。
賃貸での火災保険については、下記の記事で詳しく解説をしております。
これらの費用を合計すると、最低でも家賃の5ヶ月相当の費用が必要になります。
家賃が5万円の物件に住む場合にそれぞれの費用を計算してみましょう。
敷金2ヶ月分 | 10万円 |
礼金1ヶ月分 | 5万円 |
仲介手数料0.5ヶ月分 | 2.5万円 |
前家賃1ヶ月分 | 5万円 |
保証会社手数料 | 5万円 |
火災保険 | 1万円 |
合計 | 28.5万円 |
合計で28.5万円が最低でも必要になります。
家賃に換算した場合には5.7ヶ月分の家賃になります。
ただし、敷金礼金、仲介手数料が0の物件であれば1.5~2ヶ月分で足ります。
部屋探しが初めての人は探し方自体迷われていると思います。
下記の記事で部屋探しから部屋選びまで詳しくお伝えしております。
一人暮らしの引越し費用とは

物件の初期費用のことを考えた後は、部屋に引っ越しをする準備が始まります。
家族や知人のみで引っ越しする場合には、手間賃だけで済みますが、多くの場合には引っ越し業者に依頼を行い引っ越しをします。
引っ越し業者は荷物の量や引っ越しの時期によって金額が大きく変動します。
平均的な金額は、同市内であれば2~3万円、県外などの遠方であれば6万~10万円ほどでも大丈夫でしょう。
引っ越しの依頼をする際には、相見積もりをとって他社と比較することが大切です。
しかし、他社と比較して安すぎる引っ越し業者は疑った方がいいでしょう。
荷物を雑に扱われる可能性があります。
また、壊れやすい効果なものは自身で運ぶことをオススメします。
一人暮らしの生活用品の代金

引っ越しの準備も進めつつ、新生活に必要な家電や家具も買い揃える必要があります。
始めての一人暮らしでできるだけいいものを揃えたい気持ちはわかりますが、お財布と相談です。
最近では、韓国製や中国製のかなり安い家電が増えてきており、昔と比べて初期費用は安くなっています。
家電製品がコミコミで5~6万円のパック商品もあります。
少しだけ良いものを揃えると10万円ほどで家電製品は揃えられます。
家電以外にも、家具も必要になります。
カーテン、寝具類、ソファ、収納ケースなどが必要になります。
また、生活用品も購入する必要があり、キッチン周りの料理グッズ、食器、タオル、洗濯などの用品を購入しなければいけません。平均5万円ほどで買い揃える人が多いです。
一人暮らしでの毎月の生活費がどのくらいかかるのか不安に思っている人は下記の記事も参考にしてください。
一人暮らしの初期費用は50万円 必要か検証

ここまでの費用をまとめてみます。
部屋の初期費用 | 28.5万円 |
引っ越し費用 | 6万円 |
生活用品の代金 | 15万円 |
合計 | 49.5万円 |
確かに50万円は必要になってきます。
しかし、前述もしていますが、削れるとこを削れば初期費用は安くすることができます。
一人暮らしの初期費用の減らすポイント

一人暮らしの初期費用50万円で絶望しているあなたに朗報です。
この費用は、最低限かかる費用と言っても、節約するポイントはたくさんあります。
「家賃を5万以上下げたら、初期費用は浮くけど、そんな部屋は古くて嫌だな」と思っている人も安心です。
部屋の家賃を変えずに、むしろ、家賃を上げても初期費用を少なくする方法は複数あります。
ここまでで、いくつかお伝えもしていますが、まとめてご説明します。
部屋の敷金・礼金を節約する
部屋を借りる敷金・礼金は、多くの物件がとっていますが、中には敷金・礼金が必要な物件もあります。
しかし、初期費用を安くする代わりに、毎月の家賃が高めに設定されているケースもあります。
敷金がない代わりに、退去時に修繕費の請求をされた際には、支払う原資がなく困ってしまうこともあります。
先に多くのお金を出しておくのか、後でお金を出すのかの違いはあります。
しかし、礼金が0なのはどのみち返ってこないお金なので嬉しいです。
仲介手数料を節約する
仲介手数料は、無料の物件も多くあります。
これは、管理会社が大家からアパートを預かっており、運営と管理を任されている場合には無料になっています。
また、1ヶ月分の仲介手数料を請求されている場合には、0.5ヶ月分にならないか交渉するのも大切な節約方法になります。
下記の記事で詳しく解説しています。
火災保険の節約をする
賃貸での火災保険は、多くの場合には不動産会社から紹介されますがこの火災保険は高いケースが多いです。
大家に必要な特約で、入居者には必要の無いものも含まれています。
例えば、遺品整理特約などは入居者にとっては必要ありません。
また、自身で自動車保険に加入しており、個人賠償特約に加入している場合には、賃貸での火災保険では必ずついてますが、重複して加入する必要がありません。
賃貸で火災保険を選ぶ場合には、必要な保険内容を不動産会社から聞き出して、自身でネットから加入するのが断然安く済みます。
無断で、加入するとトラブルになるので、別で加入する意思表示と火災保険の契約の前に契約内容を不動産会社に見せて確認を行いましょう。
賃貸での火災保険の必要性は下記の記事でお伝えしています。
引っ越し費用の節約
引っ越し費用は、荷物の量を少し減らしたぐらいでは料金は変わりません。
繁忙期を避けるのが一番の節約ポイントですが、こればかりは新生活の時期もあるので難しい可能性が高いです。
なので、大きい家具などはできるだけ、新居に持って行かずに荷物を大幅に減らすのが初期費用を抑えるコツになります。
生活用品を節約する
生活用品も安く揃えようと思えば、安くすることができます。
家具家電が初めから付いている物件も最近では多くあります。
また、必要ない家電を買わずに、新生活が始まってから必要だと思ってから検討するなどをすると良いでしょう。
新しい生活に、ワクワク、ドキドキしていると衝動買いも多くなります。
生活を始めてみて、必要と思える物を買い足していくことが結果的に節約につながります。
初めての一人暮らしの初期費用の相場 まとめ
新生活に希望を持って準備をされている人も、今後の生活費は必要になります。
初期費用だけでなく、当面の生活費も頭の中に入れておくと、こんなはずでは!という後悔をすることが少なくなります。
初期費用のウエイトの高い、部屋の初期費用も抑えようと思えば極限まで抑えることもできます。
今回は紹介してませんが、短期賃貸で初めての一人暮らしをスタートするという選択肢もあります。
短期賃貸は、初期費用がほとんど必要なく、クリーニング代と当面の家賃だけで入居できる賃貸になります。
家具家電も付いており、布団もレンタルすることができます。
下記の記事で詳しくお伝えしていますので、参考にしてください。
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