【賃貸仲介手数料は交渉できる?】値引き交渉とその仕組みとは?

【賃貸の仲介手数料0.5ヶ月】値引き交渉とその仕組みとは?・不動産 賃貸

賃貸の部屋や分譲マンションの部屋を借りる際に、ほとんどの人は不動産会社に行き、物件の紹介や内見をして、契約をどうするか考え、仲介手数料を不動産会社に支払うのが一般的です。

そして、あまり考えずに賃貸借契約が終わった後、ほとんどの人はそのまま不動産会社に仲介手数料を払います。

ですが、最近では、広告で手数料半額や無料を売りにしている不動産会社も数多くいます。

ここで考えるべきなのは、その仲介会社は本当にいい不動産会社なのでしょうか?

まず、仲介手数料の仕組みをよく知ってから、誰でもできる安く値引き交渉出来る手順を解説していきます。

ただし、無理な値引きは、場合によっては不動産会社に嫌がられて希望する部屋に住めなくなる可能性もあるので、

人気がある部屋では、値引きをそこそこにしてさっさと契約するのがいいです。

不動産会社も値引きしなくても入る物件は値引きしません。

どんな商品でも不動産も一緒ですが、人気商品は何もしなくても売れるので定価で販売するのと同じです。

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仲介手数料は何故支払う必要があるの?

仲介手数料は何故支払う必要があるの?

部屋探しを行っている人が部屋に住むまでにはいくつもの作業をこなして、やっと入居できます。

まず入居希望者である「あなた」が部屋探しを希望していることを不動産会社に伝え、

そして、いくつもある賃貸物件から不動産会社がお勧めしている物件を紹介してもらい、

最後に不動産会社に仲介をお願いして大家と賃貸借契約を行います。

不動産会社は入居者の希望を聞き、その条件通りの部屋を探しだし、

部屋の内見や契約が出来る様に準備を整え、

入居者と大家の橋渡しを行うのが不動産会社の仕事です。

上記の様な様々な手続きや手間を掛けて、入居者や大家の手伝いをする事が主な不動産会社の仕事内容と仲介手数料の手間賃内容です。

さらに、場合によっては、入居者の要望で家賃や契約条件の交渉を大家に行います。

大家や入居者の手伝いをする事で、不動産会社に対して、報酬で仲介手数料を貰っています。

なので、入居者が部屋の契約をしてくれない限り、不動産会社に一切お金が入りません。

仲介手数料は契約を行ってから、報酬が出る成功報酬になります。

不動産会社にしてみれば、入居者が部屋を契約しないと報酬がもらえないので、

契約しなかったら人件費や経費は実費で支払います。

契約が成立すれば、人件費などの経費も正当に払っている事になるので、部屋を選ぶための入居者側からの要望や相談、気になる事を調べてもらうことは気にせずにしていくのがいいです。

お客様からの相談や調べごとで、成約率が高くなるなら不動産会社も喜びます。

これらの仕事を前提に値引き交渉を考えて行ってください。

相手も仕事でやっているので、無理難題を言ってくる相手はなるべく、関わりたくないと思います。

値引き交渉を行うには、相手の気持ちも考えながら行いましょう。

値引き交渉の実際のテクニックについては、後述します。

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入居者が部屋の情報を知るまで

入居者が部屋の情報を知るまで

入居者が借りるための部屋を広告に出すまでに、様々な業務があります。

物件を入居者が目にするには、まずは大家が貸したい賃貸物件を不動産会社に入居募集して欲しい旨を伝えて依頼を行います。

逆に、不動産会社から大家に、入居募集の業務をさせて欲しいと頼み込むケースもあります。

入居募集の依頼を受けた不動産会社は元付け業者となり、他の不動産会社に物件の掲載を依頼したり、直接店頭でお客さんに紹介をしていきます。

部屋を貸す前に、古い物件などの場合にはリフォームやリノベーションの提案をして、

大家が了承すればリフォームもしていきます。

ここでリフォームやリノベーションの紹介料や手間賃を不動産会社は稼いでいます。

また、賃貸物件の管理会社と部屋の仲介をする不動産会社が同一の会社のケースもあります。

依頼を受けた不動産会社が契約できた場合に、大家と不動産会社で物件の管理業務を請け負うことを事前に約束しているケースもあります。

大家にとっては、部屋の入居が決まるのはとても助かることで、
契約してくれた場合には、管理も同一の会社でしているなら、管理費を支払っても継続して入居募集をして欲しいと考えます。

不動産会社にとっては、2度美味しい話になります。

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2つの意味の賃貸管理会社とは

2つの意味の賃貸管理会社とは

管理会社と言われても、クエッションマークを思い浮かべる人もいるでしょう。

一般的に言われる管理会社には、2種類あります。

建物管理会社と賃貸管理会社の2種類ですが、同じ管理でも全く違う業務をしています。

建物管理会社は管理人や清掃員の手配や、建物を長期的に維持管理していくための修繕計画を提案することなどが仕事です。

賃貸管理会社は大家の代わりに入居者の対応や管理、家賃集金、掃除をする会社で、業務は管理でも全く違います。

賃貸管理会社と一緒に業務をしている不動産会社は、自社でも入居者を探しますが、不動産会社のみが見れるレインズや一般人でも見れるアットホームなどのインターネット上に物件の情報を登録し、募集を掛けます。

幅広く募集を掛けているので、元付の不動産会社ではなく、インターネットで他の仲介業者(客付)が借主を見つけるケースもあります。

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賃貸仲介手数料などのお金の流れ

賃貸仲介手数料などのお金の流れ

元付が単独で入居者を見つけた際には、大家と入居者の両方から仲介手数料を取ることが出来ます。

大家と入居者から、家賃の0.5か月分を請求するのが本来の姿ですが、
事前に承諾を取っていた場合に入居者のみから家賃の1か月分をもらっていいことになっています。

家賃の集金業務を元付不動産屋が行っているケースには、入居者の家賃を回収する手間賃で、管理業務委託料として一部を貰う事が出来ます。

入居者から10万円の家賃の集金をして、大家には9.5万円を渡し、集金代行の手数料として5,000円を受け取ります。

集金代行の手数料がプラスで貰えるのであれば、自社が管理している賃貸を不動産会社はまず先に勧めてきます。

ただし、自社管理の物件で入居者が希望する部屋を紹介できない場合には、レインズや他のネットに出ている情報も含めて紹介をします。

例えば、自社管理の部屋は不動産会社は丸々得しますが、他社が管理を行っている部屋だと、儲けが減ります。 

賃貸を借りる際は、客付している会社を選ぶよりも、部屋の管理会社である元付をしている会社で契約をした方が、仲介手数料が交渉できる可能性が高まります。

仮に、元付業者が仲介手数料を値下げしても、管理業務を受けていれば、大家から貰える集金の手数料が、入居が継続している限り安定収入で不動産会社の売上になります。

一方で、部屋探しの最初の頃は、複数の部屋を見るため、手間暇を考えると必ずしも元付業者である必要はありません。

一々、ここはどこが元付で、客付でと調べていたら嫌になります。

見た目でかなり気に入った部屋の場合以外は、気にせずに問い合わせするのもいいでしょう。

また、仲介手数料の交渉は、人気が高い物件は他でも入居者が決まるので交渉は難しくなりますし、

比較的不人気の部屋で引越しの時期が他の人とズレていれば、より成功率は高くなります。

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賃貸の仲介手数料、実は半月分が原則です

賃貸の仲介手数料、実は半月分が原則です

部屋を選んで、入居者が気に入った部屋を賃貸契約する時に、不動産会社に言われるまま家賃の1か月分を報酬で払っている人がいます。

本体、入居者が払う仲介手数料は「家賃の半月分+消費税」と決まっています。

建設省告示第1552号
【第四 貸借の媒介に関する報酬の額】宅地建物取引業者が宅地又は建物の貸借の媒介に関して依頼者の双方から受けることのできる報酬の 額(当該媒介に係る消費税等相当額を含む。
以下この規定において同じ。)の合計額は、当該宅地又は 建物の借賃(当該貸借に係る消費税等相当額を含まないものとし、当該媒介が使用貸借に係るものであ る場合においては、当該宅地又は建物の通常の借賃をいう。以下同じ。)の一月分の一・一倍に相当す る金額以内とする。
この場合において、居住の用に供する建物の賃貸借の媒介に関して依頼者の一方か ら受けることのできる報酬の額は、当該媒介の依頼を受けるに当たつて当該依頼者の承諾を得ている場 合を除き、借賃の一月分の〇・五五倍に相当する金額以内とする。
国土交通省抜粋

https://www.mlit.go.jp/common/001307055.pdf

しかし、実際に請求されている仲介手数料は、入居者が家賃1ヶ月分の報酬を払うケースがほとんどです。

これは入居者から事前承諾を得ているという形で、1ヶ月の請求しているケースが多いです。

この場合には、大家からは仲介手数料を貰っておらず、別の形で報酬を貰っている場合もあります。

入居者としては半月分が本来の姿なら、その通りにして欲しいのが実情ですが、現実は違います。

交渉の余地はありますが、人気物件だと中々難しいかもしれませんが、挑戦して見る価値はあります。

ですが、入居希望者を他にもたくさん抱えている状態であれば、

仲介手数料を1か月分支払ってもいいと言う人を優先するでしょう。

対して、少しでも契約を獲得したい店舗、もしくは、期末、月末で数字に追われている店舗であれば、手数料を半額まで引き下げることは、できる可能性が高いでしょう。

下記の別記事は2019年に仲介手数料を1ヶ月分、入居者の承諾をなしで仲介した業者が敗訴した記事のまとめになります。参考にしてください。

賃貸での仲介手数料の値引きの交渉方法

賃貸での仲介手数料の値引きの交渉方法

元付け業者以外の、客付け業者で仲介手数料を0.5ヶ月分しか報酬としてとっていない場合には値引きはほぼ難しいでしょう。

1ヶ月分取っていたとしても、元付け業者と客付け業者で折半している可能性もあります。

入居希望者があまりいない閑散期であれば可能性がありますが、そこまで望みはありません。

ですが、元付け業者で管理会社も兼ねている不動産会社であれば、大家からの管理手数料も入居者が決めれば増え、大家からも広告料などを貰えるので、入居者から無理に仲介手数料を取る必要がありません。

1ヶ月分の仲介手数料の場合には、0.5ヶ月分に、0.5ヶ月分であれば無料にできる可能性も高いです。

もちろん入居希望者が多く、人気のある物件であれば仲介手数料を値引きしなくても他の希望者で決まるから値引きはしないと考える不動産会社も多いです。

つまり、賃貸での仲介手数料を値引くためには、元付け業者に閑散期に交渉するのが一番効率がいいでしょう。

しかし、一般の人は元付業者がどこかわかりません。

一番は現地の賃貸物件に必ず看板が設置されているので、

その不動産会社に連絡を行うのが間違いないです。

現地が遠くていけない場合には、物件名称を直接検索してみたり、

Google マップを使って、ストリートビューで確認することもできます。

ただし、ストリートビューは過去の映像となるため、最新では管理会社が変わっている可能性もあるので、管理会社はどこですか?と聞くのもいいでしょう。

客付け会社に聞くのもいいですが、客付け会社としてはお客が別の会社に行ってしまう可能性が高いので、あまりいい対応がされない可能性がるのでご注意ください。

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[賃貸仲介手数料]無料は本当にお得なのか

[賃貸仲介手数料]無料は本当にお得なのか

仲介手数料が半月、無料になっている広告の賃貸物件もあります。

または、元から仲介手数料を取っていない不動産会社もあります。

なぜ無料にしているかというと、大家から広告費(A Dとも言います)という名目で報酬を受け取っている会社があるからです。

これは、入居者から受け取った礼金1か月分が不動産屋に回ることがあります。

仲介手数料が無料であっても、大家から貰う広告費を入居者が礼金という形で支払って、最終的に不動産会社の仲介手数料と同じ形になっている場合もあります。

不動産屋から、良い入居者を入れて貰いたいので、大家は広告費を支払ったり、不動産会社から言われ礼金などを振り替えて入居者から取っているケースもあります。

仲介手数料を多くもらえないので、大家もしくは、入居者から広告費を取っていたり、二重取りしている不動産会社もいます。

大家が賃貸物件を維持管理するためには、借入の返済、管理費、建物の修繕費、固定資産税といった様々な費用もかかっています。

物件を維持していくためには、質の良い入居者に入居してもらい、不動産会社に気を使わないといけない面もあります。

家賃を滞納しそうな人や問題があるクレーマー、他で入居を断られた人を入居されたら困ったものになるからです。

入居する側としても、何年か継続して住み続けるのであれば、どんな物件に何年住んだら得になるのか比較で賃貸を探してみるのもいいでしょう。

部屋の借り方の多様化が進む 

部屋の借り方の多様化が進む 

最近では店舗を持たない不動産仲介もあります。

仲介手数料を固定の金額にして、内覧する度に内覧手数料を回収するようなサービスがあります。

もちろん契約をすれば、内覧手数料は返金されます。

主に、インターネット上でのサービスで都心を中心に行われています。

内覧を多くしたい人にとっては、その都度払いは手間でしょうが、営業マンと現地で話して決めたい人には向かないサービスになるかもしれません。

部屋をネットで探すのが好きな人や、店舗までいくのが面倒な人にとっては、時間と費用の節約ができるので、好まれる傾向にあります。

もちろん、店舗に行った方がいい面もたくさんあります。

賃貸物件は、一定ごとに地域の状況も変わってきます。

隣に建物が建てば日当たりも変わりますし、店舗ができれば立地条件も交通量も変わります。

日々、外回りをしている営業であれば、地域の変化にいち早く気づき現場でのメリット・デメリットを教えてくれるでしょう。

また、相談をしていたら元々は新築を希望していたけど、リノベーション物件でも十分に納得できる物件を教えてくれたなどのケースもあります。

そんな自身では気付きにくい物件を紹介してくれる事で、物件探しの幅も広がります。

賃貸の仲介手数料交渉方法のまとめ

賃貸の仲介手数料交渉方法のまとめ

仲介手数料は、値下げできるかもしれませんが、見極めをする必要があります。

人気のない物件や入居する時期が繁忙期でなく、閑散期に部屋探しをすればより成功率は高くなるでしょう。

また、ネットなどで気に入った物件があれば、管理会社を検索し、そこの不動産会社に直接連絡をすれば、元付の不動産会社である可能性が高いです。

敷金、礼金、広告費(A D)、仲介手数料がいくらになっているのかを確認し、初期費用を少なく押さえたほうがいいのか、毎月の家賃を交渉した方がいいのかなど、自身がその部屋に最低何年住むのかを考え、何を交渉した方がトータルでどちらが得なのかを考えましょう。

安易に、仲介手数料だけ下げるのではなく、家賃なのか、敷金礼金なのか、仲介手数料なのか、全ては下げれないので、自分の探している部屋の状況や時期を見て、交渉するのがいいでしょう。

あまり交渉ばかりしていると不動産屋から別の入居者が決まりましたなどの嘘をつかれて部屋を借りる契約ができない可能性もあります。

(不動産屋も人間ですので、めんどくさい人とは契約したくないので、嘘をつかれて断られることもあります。)

契約の直前など悩んでいて最後の一押しで、「何かサービスを下さい!」と正直に言って見るのも一つの手です。

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不動産で中古マンションや自宅などの土地建物を売る場合や買う場合の取引にかかる仲介手数料は下記の記事を参考にしてください。

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FPヒロナカの得する不動産とお金の話

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