【財政支出48.4兆円】《事業規模117.1兆円》の緊急経済対策!使い道とお金の出所

【財政支出39.5兆円】《事業規模108.2兆円》の緊急経済対策!使い道とお金の出所 ・生活救済制度など

この記事は4月25日の情報に書き換えております。
補正予算案が変更された為、数字を変更しております。

日本がコロナの影響で経済停滞しそうになっており、国が経済対策として48.4兆円という大きな対策資金の準備をしています。

ですが、これだけの金額を国が支出すると言っても、どこに使われるのか相変わらず不透明です。

国民の税金なのに、意味不明な使用用途も、相変わらずあります。

選挙で選ばれた、国民の代表であり、国民の意思を代弁するはずの政治家は、逆に国民の意思を無視して、どこを向いて話しているのでしょうか。

先日の4月20日に新型コロナウイルス感染症緊急経済対策 ~国民の命と生活を守り抜き、経済再生へ~という内容で、閣議決定された内容を噛み砕いてお伝えしていきます。

緊急対策費の出どころ

緊急対策費の出どころ

緊急経済対策は、国本来の財政支出で48.4兆円

財政支出の内訳は、国と地方が27兆円負担して、財政投融資が21.3兆円

また国の借金が莫大に増えます。

将来、どこでどう返す予定なのでしょうか。

税金を無駄に使うよりも、将来の利子がある負債を残す方が、かなりたちが悪いです。

税金の無駄を減らせば、国債をもっと減らせるのではと考えてしまいます。

さて、緊急経済対策の事業規模は、従来の総合経済対策19.8兆円、緊急対応策第1弾・第2弾の2.1兆円に、4月上旬で86.4兆円、4月20日で117.1兆円になっています。

財政投融資は、簡単に言えば国債と地方債になります。

緊急経済対策の内訳

経済対策の概略とその予算についてお伝えします。 

          
内容
          
       内訳 
 感染拡大防止策と医療提供体制の整備及び治療薬の開発マスクや消毒液等の確保を行い、医療機関などの必要な期間への配布。
検査体制の強化、治療薬・ワクチンの開発加速、発展途上国への医療関係支援、学校の臨時休業に対しての環境整備など
財政支出
 2.5兆円
事業規模
 2.5兆円
雇用の維持と
事業の継続
コロナで生活環境に困っている、個人、中小・小規模事業者への給付支援金、子育て給付金1万円財政支出
 30.8兆円
事業規模
 89.1兆円
官民の経済活動の
回復
観光業界・運輸業界・飲食業界・イベント・エンターテインメント事業等に対する支援金や地域経済の活性化財政支出
 3.3兆円
事業規模
 8.5兆円
経済構造の
構築 
テレワークなどデジタル化の加速、海外展開企業の事業の円滑化、輸出の強化財政支出
 10.2兆円
事業規模
 15.7兆円
今後への備え予備費財政支出
 1.5兆円
事業規模
 1.5兆円

上記が簡単な枠組になります。

財政支出と事業規模の違い

今回の経済対策は、財政支出39.5兆円、事業規模108.2兆円になっています。

よく勘違いされるのが、国が117.1兆円を出して経済対策をすると思われている人もいるでしょう。

ですが、実際に国が出すお金は48.4兆円になります。

財政支出と呼ばれるのが、国と地方自治体から出る金額で、事業規模は経済対策で、市中で民間も含めて動くと予測される金額のことをいいます。

国が資金を企業や個人に給付した場合に、その企業個人がそのお金を使うことで、さらにお金が動く事が予想される金額になり、あまり正確ではありません。

 前述した経済対策の5つの項目、政府は5つの柱と言っています。

この5つをわかりやすく解説していきます。

①感染拡大防止策と医療提供体制の整備及び治療薬の開発

経済対策内訳
財政支出:2.5兆円
事業規模:2.5兆円

コロナの対策で最も大切な医療や拡散防止に対する予算になります。

国がマスクや消毒液などを確保し、医療、教育機関、介護関連施設に対して、配布します。

もちろん、消毒液、マスクの増産体制をとるため、製造企業に対しても給付金などを支給して対策を行っています。

ここで、郵送費が466億円かかると言われる、世帯あたり2枚の使えない給食マスクも配る予定です。

マスク1枚200円で輸送費は60億円と言われていましたから、総額でも260億円くらいかな?と予測していましたが、なぜ200億円も増えたのでしょうか?

どこかに余分なお金を支払っているとしたら問題ですね。

詳しい内容はわからないですが、もしかしたら医療機関に配るマスクの費用も入っているかもしれません。

ちなみに、先日介護関係者の人から布マスクを見せてもらいましたが、本当に給食マスクで成人男性には使えないものですね。

 

他にもワクチンの開発援助、感染リスクを減らすためにオンライン診療などの分野にも支援する予定になります。

また、学校などが休校するため、休校時の保護者への支援や環境整備を行います。

Twitterなどで騒がれている、IMFなどへの資金援助もこの枠組みに入ります。

実際は、感染が拡大している発展途上国への医療支援が主になりますが、自国の給付さえロクにできない中で、他国に給付を行うのがあまり理解できません。

②雇用の維持と事業の継続

経済対策の内訳

財政支出:30.8兆円
事業規模:89.1兆円

労働者が勤めている企業に対して助成金を支給することで、失業者の数を減らす方策です。

また、新卒者での内定取り消しを受けた人に対するハロワークでの相談支援などもあります。

企業や個人事業主に対する、無利子・無担保の支援もこの枠組みの中で算定されます。

下記の内容が原文になります。

・ 日本政策金融公庫等による特別貸付及び危機対応業務による資金 繰り支援(中小・小規模事業者への実質無利子化含む)の継続(財 務省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、内閣府)

・ 小規模事業者経営改善資金(マル経融資)の実質無利子化(経済 産業省)

・ 日本政策金融公庫等や保証付き民間融資の既往債務の借換(財務 省、厚生労省、農林水産省、経済産業省、内閣府)

・ 保証料減免を含む信用保証の強化・拡充(経済産業省)

・ 民間金融機関でも実質無利子・無担保の融資を受けることができる制度の創設(経済産業省、金融庁)

・ 小規模企業共済の契約者に対する、掛金納付額の範囲内での無利 子融資の実施(経済産業省)

・ 医療・福祉事業者への資金繰り支援の拡充(厚生労働省、内閣府)

・ 農林漁業者向け融資の実質無利子・無担保化等の資金繰り支援の拡充(農林水産省、内閣府)

・ 中堅外食事業者資金融通円滑化対策(農林水産省)

・ 中小食品流通事業者の信用力強化(債務保証事業)(農林水産省)

・ 航空会社に対する着陸料等の支払い猶予や危機対応融資等(国土交通省、財務省)

・ 民間金融機関への要請 16に際し、事業者の貸出し後の返済能力の変化を適時適切に捉えた対応の徹底(金融庁、農林水産省)

・ 民間金融機関による政府系金融機関との連携の強化(金融庁、農林水産省)

・ 金融機関との取引に関する金融庁相談ダイヤルの提供(金融庁)

・ 資金繰り支援対策の周知広報の徹底(金融庁、財務省、農林水産省、経済産業省)

・ 信用情報に関する柔軟な取扱いの要請(金融庁)

・ 有価証券報告書等の提出期限に係る柔軟な取扱い(金融庁)

・ 企業決算・監査等への対応に係る関係団体による連絡協議会の設置(金融庁)

https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2020/20200407_taisaku.pdf

具体的な中小企業、個人事業主への支援については、事業終始が前年同月比で50%減少した事業者に対して中小企業は上限200万円、個人事業主は上限100万円の範囲で、前年比に比べて減少した額を給付します。

生活に困っている世帯や個人への支援

元々の30万円の現金給付が無くなり、新たに住民票の登録をしている日本に在住している人に対して、現金10万円が給付されます。

よく全国民と言いますが、外国人も含め、4月27日に住民票に登録がされている人で申請を行った人に給付がされます。

ホームレスやネットカフェ難民も、行政の一時シェルターで住まいを確保した場合には10万円が給付されます。

また、子育て世帯に、一度切りの児童手当1万円が支給されます。

生活困窮者になった場合には、緊急小口資金等の特例を実地しています。

下記が原文の内容になります。

・ 生活に困っている世帯に対する新たな給付金(生活支援臨時給付 金(仮称)(総務省)

・ 子育て世帯への臨時特別給付金(内閣府)

・ 国民健康保険料、介護保険料等の減免を行った市町村等に対する財政支援(厚生労働省)

・ 収入が下がった方に対する国民年金保険料の免除(厚生労働省)

・ 個人向け緊急小口資金等の特例貸付の継続(厚生労働省)

・ 住居確保給付金の支給対象見直しによる支援の拡充(厚生労働省)

・ 奨学金や授業料の減免を通じた支援(文部科学省)

・ 未払賃金立替払の迅速・確実な実施(厚生労働省)

・ セーフティネット住宅の家賃低廉化など住まいの確保支援(国土交通省)

・ 自殺リスクの高まりに対応するためのSNS相談事業等の拡充(厚生労働省)

・ 配偶者暴力の深刻化に対応するための相談体制の拡充(内閣府)

・ 法的トラブル解決に向けた法テラスによる支援の充実(法務省)

・ 消費生活センター等における相談体制の強化(消費者庁)

https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2020/20200407_taisaku.pdf

また税制に対しての優遇措置もあります。

収入に相当な減少がある事業者の国税・ 地方税及び社会保険料については、無担保・延滞税無しで1年間、納付を猶予する特例ができました。

また、資本金1億円超10億円以下の企業の欠損金の繰戻しによる法人税等の還付制 度の適用が受けられます。

中小事業者等に対しては、令和3年度の、償却資産及び事業用家屋に係る固定資産税及び都市計画税の負担を半分もしくはゼロにすることができます。

下記が原文の内容になります。

・ 納税の猶予制度の特例(財務省、総務省、厚生労働省)

・ 欠損金の繰戻しによる還付の特例(財務省)

・ 中小事業者等が所有する償却資産及び事業用家屋に係る固定資産税及び都市計画税の軽減措置(経済産業省)

・ 生産性革命の実現に向けた固定資産税の特例措置の拡充・延長(経 済産業省)

・ テレワーク等のための中小企業の設備投資税制(経済産業省、総 務省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省)

・ 文化芸術・スポーツイベントを中止等した主催者に対する払戻請 求権を放棄した観客等への寄附金控除の適用(文部科学省)

・ 自動車税・軽自動車税環境性能割の臨時的軽減の延長(経済産業 省)

・ 住宅ローン控除の適用要件の弾力化(国土交通省)

・ 耐震改修した住宅に係る不動産取得税の特例措置の適用要件の弾力化(国土交通省)

・ 消費税の課税事業者選択届出書等の提出に係る特例(財務省)

・ 特別貸付に係る契約書の印紙税の非課税(財務省)

https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2020/20200407_taisaku.pdf

③官民の経済活動の回復

経済対策の内訳

財政支出:3.3兆円
事業規模:8.5兆円

これは、コロナの影響で打撃を受けた産業に対して行う、経済の活性化対策になります。

観光や飲食、イベント業に対する消費を推奨する対策となり、コロナが収束してからの対策になるでしょう。

④経済構造の構築

経済対策の内訳

財政支出:10.2兆円
事業規模:15.7兆円

サプライチェーン改革

コロナの影響で、マスク等の衛生用品も含めた、流通の脆弱性があるため、、国内回帰や多元化を通じた強固なサプライチェーンの構築を支援していく。 

おそらく①の発展途上国への支援も含め、流通経路の強化も行っていくのでしょう。

リモート化等によるデジタル・トランスフォーメーショ ンの加速 

コロナの影響で、企業におけるテレワークの促進、今回のような事態にも対応可能な子供の遠隔教育などICT等を活用したリモート・サービスへの促進。

小中学校の児童生徒1人に1台のPC等端末を整備する

⑤今後への備え

経済対策の内訳

財政支出:1.5兆円
事業規模:1.5兆円

感染症の状況、経済動向を踏まえ、必要な対策を躊躇なく講じてい くために、新型 コロナウイルス感染症対策予備費(仮称)を創設。

できれば、今使って欲しいです。

簡単に、今回の緊急経済対策の内容をまとめました。

今後、不透明な経済情勢になっていくので、難しい制度をなるべくわかりやすく解説していきます。

原文は下記のリンクを参照してください。
https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2020/20200407_taisaku.pdf

コロナの影響での支援金、給付金を全てわかりやすく解説しております。こちらの記事も参考にしてください。

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