贈与税の【結婚・子育て資金とは】都度贈与ならそもそも非課税?

笑顔の若夫婦と子供の写真 ・所得税、住民税、法人税、贈与税節税方法

結婚・子育て資金贈与は、子供の結婚や出産、子育てに対して援助資金の一定額を贈与税の課税無しに、贈与できる制度になります。

対象は20歳~49歳までの子供や孫に対して1,000万円まで贈与が無税でできます。

しかし、それぞれの用途によって最高額が決まっています。

例えば、結婚資金ならば300万円までの金額は無税とで贈与できます。

なので、結婚資金のみで、500万円贈与する場合は、200万円の部分に贈与税が発生します。

類似した制度に教育資金贈与がありますが、比較すると結婚・子育て資金の贈与の使用用途は限定的になります。

教育資金については、下記記事で詳しくお伝えしていますので、参考にしてください。

改正点は期間の延長がされました、「教育資金贈与の非課税措置」と同じく、2021年3月31日までと期限が2年延長されています。

今後も延長すると、考えていますがこの制度を使う前に有効期限の確認はしておきましょう。

結婚・子育て資金の一括贈与の詳細

窓の外を見る女性

結婚・子育て資金の一括贈与は、20歳~49歳の子供や孫に、結婚資金や出産費用、子育て資金を1000万円までなら非課税で贈与できる制度になります。

平成31年度の改正で、制度の期限は令和3年3月31日まで延長されています。

贈与額の内訳

結婚資金と出産資金・子育て資金の両方を贈与した場合は1,000万円まで非課税です。

結婚資金のみの場合は300万円までが非課税となります。

贈与の方法

現金でそのまま渡せばいいと考えている人もいますが、それは違います。

金融機関などから結婚資金や出産資金、子育て資金として手続きをする必要があります。

つまり、その用途に使いましたという領収書などの証明が必要になります。

子育て資金はそもそも贈与は非課税?

子供や孫に対する、結婚、子育て資金を贈与することは、扶養の範囲内になるので非課税になります。

必要資金の都度贈与は非課税の対象になります。

これは、教育資金の贈与と同じ仕組みになります。

ですが、使用用途の制限ができるために、結婚資金に使って欲しい、子育て出産に使って欲しいなどの強い気持ちがあれば、この制度を活用して方がいいでしょう。

結婚・子育て資金の一括贈与のメリット

孫に結婚・子育て資金として一括贈与を行い、自身の生前に使い切れなかった場合、孫に相続する場合の相続税2割加算がなくなります。

通常、孫に相続財産を渡す場合は、本来であれば子供に財産が行く際と孫に行く際で2回の納税のタイミングがあります。

それを子供の相続を飛ばして、孫に相続をさせると本来の2回の納税が1回に減ってしまいます。

この税逃れを防ぐために、孫に相続させる際には納税額が2割増やされるという仕組みになっています。

結婚・子育て資金の一括贈与は、孫が被相続人の生前で使い切れなかった分が遺贈したとみなされるので、結果的に納税額が少なくなります。

教育資金の一括贈与と結婚・子育て資金の贈与の併用

花畑で笑顔の子供の姉妹

この1,500万円と1,000万円の贈与は併用して使うことができます。

ただし、一つの領収書に対して、どちらかの制度で使うかを選ぶ必要があります。

2つの制度で重複して、使うことができないため注意が必要です。

まとめ

結婚・子育て資金の贈与は用途を限定して使って欲しい場合に有効な手立てとなります。

また、教育資金の一括贈与と一緒ですが、特定の人物に贈与ができ、規定の年齢に達するまで援助を続けられる所が贈与者にとってはメリットになります。

その都度、贈与ができる元気があればいいですが、いつ体調が悪くなるか分からない状況では、この制度を使い相続税対策と残された人たちの資金援助として贈与をしていくことも検討材料の一つとして考えていくのもいいでしょう。

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